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CJ McCollum

#3

Atlanta Hawks/PG / SG

年齢
34歳
身長
191cm (6-3)
体重
86kg (190lbs)
ドラフト
2013 1巡目 10位
NBA経験
13年目
2026-27 年俸
$21,000,000
出身
リーハイ大学
Veteran Extension2026-2027FA予定: 2027

スカウティングレポート

ポジティブな特徴(強み)

CJ・マッカラムの最大の資産は、34歳・キャリア13年目にしてなお第一線の得点役を担い切るシュートメイキングの引き出しと、それを支える圧倒的なボールセキュリティである。2025-26シーズンは76試合に出場して76試合すべてで先発し、MPG (平均出場時間) 29.8分という平均以上の水準(評価基準28.0〜33.9分)でフルシーズンを走り切った。ベテランガードにとって最も価値のある「毎晩同じ役割で立てる」という可用性そのものが、ローテーション設計上の安定材料になっている。

得点面では、USG% (使用率) 24.7%という平均以上の水準(22.0〜25.9%)でボールを預かりながら18.7得点を計上。特筆すべきはこの使用率下でのTOV% (ターンオーバー率) 8.1%で、これは評価基準でelite (7.0%未満) に該当する極めて優秀な数値である。実数でも1試合あたり1.8ターンオーバーに抑えられており、オンボールで攻撃を組み立てる選手としては異例のミスの少なさ。無理なポケットパスやライブボール・ターンオーバーを誘発する強引な突っ込み方を選ばず、選択肢が消えた瞬間にボールを逃がすか自らのプルアップに切り替える判断が徹底されており、トランジションで失点に直結するタイプの失策をほぼ生まない。

シュート能力そのものも健在で、3P% (3ポイント成功率) 37.5%は評価基準で平均以上(36.5〜39.9%)に位置する。しかもこれを1試合6.7本という高い3PA (3P試投数) の上で維持しており、平均2.5本の3Pメイクは十分なスペーシング上の脅威として機能する。リハーサル不要の高いリリースポイントとクイックトリガーを持ち、スクリーンを使ったカールからのキャッチ&シュート、ドリブルからの、リズムを崩すヘジテーションからのプルアップと、3Pのアクセス経路が複数あることが強み。加えてリーグ屈指と評されてきたミッドレンジのクラフトは今も一級品で、ジャブステップ、インサイドアウトのドリブル、ピボットからのフェイドアウェイ、そしてビッグの伸ばした腕の上を越えると、ペイント外周の狭いスペースを得点化する技術の総量が非常に多い。ハーフコートが停滞した局面で「とりあえずボールを持たせれば形になるショットが出る」という保険は、若い選手が多いロースターにおいて代替の難しい価値である。

オフボールでも機能できる点も強み。第一起点の選手が別にいる編成でも、コーナー/ウイングでのからの飛び出し、 (ドリブル) の受け手として得点に絡めるため、ボールを持つ時間を減らしても価値が落ちにくい。

課題・注意点(改善点・トレードオフ)

最大の課題は、高い使用率を担いながらショット効率が評価基準の平均帯に届いていない点である。2025-26シーズンのTS% (トゥルー・シューティング成功率) は56.6%で、評価基準の平均帯(57.0〜58.0%)を下回る水準にある(平均以下の閾値55.0%は上回る)。eFG% (エフェクティブ・フィールドゴール成功率) 53.8%も平均帯(53.5〜54.4%)の下限に張り付いた数字で、USG% 24.7%という平均以上のボール保有量に対する見返りとしては物足りない。FG% (フィールドゴール成功率) 45.5%、FT% (フリースロー成功率) 77.2%もいずれも平均帯にとどまる。

加齢に伴う下降トレンドも明確である。2023-24シーズンには20.0得点・3P% 42.9%(elite水準の40.0%以上)・TS% 59.1%(平均的な水準水準)・FT% 82.7%(平均的な水準水準)を記録していたが、2025-26シーズンにはそれぞれ18.7得点・3P% 37.5%・TS% 56.6%・FT% 77.2%へと後退している。得点そのものは平均帯(10.0〜19.9得点)の上限付近を維持しているものの、efficiency面での「上振れ」が失われ、同じ試投数からより少ないポイントしか生まれていない構造になっている。

得点の生成経路が偏っている点も限界として挙げられる。FTA (フリースロー試投数) は1試合3.1本にとどまり、15.2本のFGA (フィールドゴール試投数) に対するファウル獲得の効率が低い。接触を避けてボディコントロールで浮かせるフィニッシュを好むスタイルはミスを減らす一方、リムでの追加得点機会とディフェンスのファウルトラブルを誘発する能力を放棄することになり、シュートタッチが落ちた夜に得点を確保する代替手段が乏しくなる。

プレーメイクは「第一起点」を名乗るには不足がある。AST% (アシスト率) 19.4%は平均帯、APG (平均アシスト) 3.9は平均以上帯(AST%は9.0〜19.9%、APGは3.4〜5.2)にとどまり、Primary Initiator (司令塔・第一起点) やFloor General (正統派純粋司令塔) が備える、ディフェンスを collapse(ヘルプで内側に収縮)させてから広角に配球し続ける展開力とは性質が異なる。ピック&ロールでもまず自分のショットを探す設計であり、ロールマンやのシューターを継続的に活かすタイプではないため、彼をハーフコートの唯一の組み立て役に据えると攻撃が単発化しやすい。

守備・リバウンド面のフィジカル的な限界も年齢とともに重くなっている。身長191cm・体重86kgという体格はガードとして標準的からやや小柄で、サイズのあるウイングやフィジカルなガードとのマッチアップでは押し込まれる。ボール奪取・のイベント量も乏しく、STL (スティール) 0.8本・BLK (ブロック) 0.5本はいずれも評価基準の平均帯(STL 0.8〜1.2〜1.2、BLK 0.5〜1.1)の最下限に位置する数値でしかない。リバウンドはさらに厳しく、TRB% (トータル・リバウンド率) 5.1%は下位帯(6.0%未満)を下回り、ORB% (オフェンシブ・リバウンド率) 2.5%とDRB% (ディフェンシブ・リバウンド率) 7.7%はいずれも評価基準で明確に平均的な水準(それぞれ2.9%以下、9.9%以下)に該当する。平均3.3リバウンドという実数も平均以下水準(3.9本以下)であり、ポゼッションを終わらせる作業をほぼ他の4人に依存している。

攻撃面の特徴(効率、スペーシング、クリエイト力)

2025-26シーズンのショットダイエットは、1試合15.2本のFGA (フィールドゴール試投数) のうち6.7本が3PA (3P試投数)、すなわち試投の4割強を3Pが占めるジャンプショット主体の構成である。3P% (3ポイント成功率) 37.5%は評価基準で平均以上(36.5〜39.9%)に該当し、この試投量の上で維持されている点は純粋な価値である一方、FG% (フィールドゴール成功率) 45.5%は平均帯(45.0〜47.9%)、FT% (フリースロー成功率) 77.2%も平均帯(75.0〜79.9%)にとどまる。総合効率として見るとTS% (トゥルー・シューティング成功率) 56.6%は評価基準の平均帯(57.0〜58.0%)に届かず、eFG% (エフェクティブ・フィールドゴール成功率) 53.8%も平均帯の下端。USG% (使用率) 24.7%という平均以上のボール保有量(22.0〜25.9%)を与えられた上での数値としては、ボリュームは供給できているが効率のプレミアムは生んでいない、というのが正確な評価になる。

この効率構造の主因はショットセレクションの質そのものではなく、得点経路の内訳にある。FTA (フリースロー試投数) が3.1本と少なく、リムアタックによるファウル獲得という「最も効率の高い得点源」への依存度が低い。代わりに得点の中核を担うのが、ミッドレンジのプルアップとである。ジャブステップとインサイドアウトのハンドルでディフェンダーの重心をずらし、わずかな分離でも高い打点から打ち切れるフォームの再現性は依然としてリーグ上位で、ショットクロック終盤やハーフコートが詰まった局面での「難しいショットを一定確率で沈める」逃げ道として機能する。ただし、この領域は成功率の期待値がリムや3Pに比べて構造的に低いため、比率が上がるほど総合効率が押し下げられるというトレードオフを常に抱えている。

一方で、オフェンス全体を破綻させない最大の要素がボールセキュリティである。TOV% (ターンオーバー率) 8.1%は平均以上の水準で、平均1.8ターンオーバー。24.7%の使用率を担う選手がこの水準でボールを守るケースは稀であり、ライブボール・ターンオーバーからの被速攻を抑えることでチームのポゼッション経済を守っている。パス能力は、AST% (アシスト率) 19.4%・平均3.9アシストという平均帯の数値が示す通り「悪くはないが主業ではない」レンジで、ドライブでヘルプを引き出した後のや、のビッグへの落としといった読み取り済みのリードパスは確実に通す反面、ディフェンスを二段階以上動かして崩し続けるハブ型の配球者ではない。役割タグとしてPrimary Initiator (司令塔・第一起点) とShot Creator (アイソレーション・スコアラー) の双方が付与されているが、実際の数値プロファイルは明確に後者に寄っている。

チーム効率への寄与は、ORtg (オフェンシブ・レーティング) 114で評価基準のリーグ平均(114前後)そのもの、Net Rtg (ネット・レーティング) は+1.5で平均(0.0前後)をわずかに上回る位置にある。第一オプションとして単独でオフェンスを引き上げる段階は過ぎており、より高い創造力を持つ主軸の隣で、オンボールとオフボールを行き来しながら二番手の得点源としてセカンドユニットの時間帯を支える使い方が、数値上も最も噛み合う。

守備・その他の貢献(ディフェンス、ハッスル、リバウンド)

守備は明確に「支えられる側」であり、この選手の総合価値における最大の減点要素である。身長191cm・体重86kgという体格はNBAのガードとしても標準からやや小柄な部類で、リーチとフィジカルの両面で優位を取れる相手が限られる。結果として現代NBAの標準戦術であるスイッチ狩り(ハント)の第一標的にされやすく、相手のオフェンスは意図的に彼を巻き込むスクリーンを掛けてポストアップやドライブで攻めてくる。スクリーンのナビゲーションでも、上を通るか下を潜るかの判断は経験に裏打ちされて悪くない一方、接触で剥がされた後に追いつき切る回復スピードは34歳という年齢相応に落ちており、オンボールで単独ストップを量産できるPoA Defender (ペリメーターストッパー) 型とは対極にある。

イベント量の少なさも数値に表れている。STL (スティール) 0.8本・BLK (ブロック) 0.5本は評価基準ではいずれも平均帯(STL 0.8〜1.2〜1.2、BLK 0.5〜1.1)に入るが、その最下限の値であり、パスレーンを読んでの奪取やヘルプでのリムチャレンジによる「守備でポゼッションを稼ぐ」貢献は期待できない。リバウンドでの後始末はさらに弱く、DRB% (ディフェンシブ・リバウンド率) 7.7%とORB% (オフェンシブ・リバウンド率) 2.5%はいずれも評価基準で平均的な水準(それぞれ9.9%以下、2.9%以下)、TRB% (トータル・リバウンド率) 5.1%も下位帯(6.0%未満)を下回る。ガードとしても低い水準で、ディフェンシブ・リバウンドをビッグとウイングに任せて早々にトランジションへ抜ける動き方をするため、味方のボックスアウト負担が増える構造になっている。

ただし、守備を一方的な穴と断じるのも正確ではない。DRtg (ディフェンシブ・レーティング) 112は評価基準では平均的な水準の帯(111〜116)の下端に位置しており、これはチーム全体のスキームとリムプロテクターの存在に支えられた数字ではあるものの、彼がローテーションを破壊してスキームを崩壊させるタイプではないことも示している。ヘルプのタイミング、ネイル(フリースローライン中央のヘルプ位置)でのポジショニング、コーナー放棄の可否といったスカウティング上の約束事を13年分の経験で正確に実行でき、無用なリーチインでファウルトラブルに陥ることも少ない。ギャンブルによる大穴を空けず、スキームの中で最低限の役割を果たす規律型のチームディフェンダー、という整理が実像に近い。

非得点面での貢献としては、まず76試合出場・76試合先発という可用性が挙げられる。34歳のシーズンでラインナップとローテーションを固定できる価値は小さくなく、ミス(TOV% 8.1%の平均以上の水準)の少なさと合わせて「試合を壊さない」ベテランとしての安定装置になっている。またNBPA (北米バスケットボール選手会) の会長を長年務めてきた経歴が示す通り、リーグ全体でも高く評価される言語化能力とプロフェッショナリズムを備えており、若手が多いロースターにおけるロッカールーム面・準備面での影響力は数値に表れない資産である。守備で守ってもらう分を、オンボールの得点とボール保持の安全性、そして環境整備で返すというトレードオフを前提に起用される選手である。

レポート内の数値はすべて下記スタッツと照合済みです。評価表現(「平均以上」等)は用語集のリーグ基準に基づいています。

シーズンスタッツ2025-26

リーグ平均以下リーグ平均リーグ平均以上エリート
出場 76 試合先発 60 試合

基本スタッツ

シュート効率

役割・ボール関与

総合インパクト指標

キャリアスタッツ

13 シーズン

SeasonTmAgeGPGSMPGFGFG%3P3P%FTFT%ORBDRBREBASTSTLBLKTOVPFPTS
2025-26TOT34766029.86.9-15.245.52.5-6.737.52.4-3.177.20.82.53.33.90.80.51.81.918.7
ATL34412528.87.0-15.245.62.3-6.535.72.5-3.374.81.02.23.14.11.00.61.91.718.7
WAS34353530.96.9-15.145.42.7-7.039.32.3-2.980.40.72.93.53.60.70.31.72.118.8
2024-25NOP33565632.77.9-17.944.43.1-8.237.32.2-3.171.70.83.03.84.10.80.41.92.221.1
2023-24NOP32666632.77.3-16.045.93.6-8.442.91.7-2.182.70.63.74.34.60.90.61.71.920.0
2022-23NOP31757535.37.8-17.943.72.8-7.238.92.4-3.276.90.73.64.45.70.90.52.42.020.9
2021-22TOT30626234.68.6-18.846.02.9-7.638.81.9-2.768.20.93.54.35.11.10.42.02.022.1
NOP30262633.89.5-19.249.32.7-6.939.42.6-3.966.70.73.74.55.81.30.02.21.724.3
POR30363635.28.1-18.543.63.1-8.038.41.3-1.970.60.93.34.34.51.00.61.92.120.5
2020-21POR29474734.08.6-18.845.83.6-8.940.22.3-2.881.20.63.33.94.70.90.41.41.923.1
2019-20POR28707036.58.7-19.445.12.8-7.337.92.0-2.675.70.73.64.24.40.80.61.82.622.2
2018-19POR27707033.98.2-17.845.92.4-6.437.52.3-2.782.80.93.14.03.00.80.41.52.521.0
2017-18POR26818136.18.2-18.644.32.3-5.939.72.6-3.183.60.73.34.03.41.00.41.92.121.4
2016-17POR25808035.08.7-18.048.02.3-5.542.13.4-3.791.20.82.93.63.60.90.52.22.523.0
2015-16POR24808034.88.0-17.944.82.5-5.941.72.3-2.882.70.62.73.24.31.20.32.52.320.8
2014-15POR2362315.72.6-5.943.60.9-2.239.60.8-1.269.90.21.21.51.00.70.10.81.36.8
2013-14POR2238012.51.9-4.741.60.8-2.137.50.6-0.967.60.21.11.30.70.40.10.91.45.3
通算1386331.97.4-16.445.22.5-6.439.52.2-2.779.73.63.80.90.41.819.5
紫字 = キャリアハイTOT = 同一シーズン複数チームの合算数値は1試合平均。出典: NBA公式スタッツ