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Jerami Grant

#9

Memphis Grizzlies/SF / PF

年齢
32歳
身長
201cm (6-7)
体重
97kg (213lbs)
ドラフト
2014 2巡目 39位
NBA経験
12年目
2026-27 年俸
$34,206,898
Veteran Contract2023-2028FA予定: 2028

スカウティングレポート

ポジティブな特徴(強み)

2025-26シーズンのJerami Grantは、出場した57試合すべてで先発し、平均29.7分——MPG(1試合平均出場時間)の評価基準で「平均以上」帯(28.0〜33.9分)——を担いながら、極めて効率の良いスコアリングシーズンを送った。TS%(トゥルー・シューティング成功率)60.8%は「平均以上」帯(58.5〜61.9%)の上位に入り、eFG%(実効フィールドゴール成功率)54.7%も「平均以上」帯(54.5〜57.9%)に到達している。2023-24シーズンのTS% 57.5%・eFG% 51.9%と比較すると、得点効率の改善幅は明白である。

改善を牽引したのは外角とフリースローの二本柱だ。3P%(3ポイント成功率)38.9%は1試合6.1本という高い3PA(3ポイント試投数)を伴いながら「平均以上」帯(36.5〜39.9%)に収まり、201cmのフォワードがコーナーとアバブ・ザ・ブレイクの双方でスペーシングを担保できることを示す。FT%(フリースロー成功率)81.4%も「平均以上」帯(80.0〜87.9%)で、1試合5.6本のFTA(フリースロー試投数)を平均4.6得点へ変換している。純粋なシューターにとどまらず、に対して一撃で踏み込み、からコンタクトを作ってラインに立てる点が効率を押し上げる主因になっている。

ボール保持のリスクが小さいことも際立った長所である。TOV%(ターンオーバー率)10.8%は評価基準の「平均以上」帯(7.0〜8.4%、低いほど良い)にあり、TOV(1試合平均ターンオーバー)も2.1本に抑えられている。USG%(使用率)22.8%相当の負荷を引き受けながらミスの発生率を低位に保てるため、他のクリエイターと同時に起用してもオフェンスの流れを乱さない。

守備の総合貢献もプラス圏にある。32歳のシーズンにおいても、201cm・97kgの体格と長い腕でスモールフォワードからパワーフォワードまでをカバーできる守備の汎用性は保たれている。

課題・注意点(改善点・トレードオフ)

最も明確な欠落はプレイメイキングである。2025-26シーズンのAST%(アシスト率)10.7%は評価基準の「平均」帯(9.0〜19.9%)に該当し、「平均以下」の基準(10%未満)とほとんど変わらない水準にある。APG(1試合平均アシスト)2.1も「平均的な水準」帯(1.3〜3.3本)で、AST/TO(アシスト・ターンオーバー比)は約1.0と「平均以下」帯(1.5未満)に沈む。彼にボールが渡った時点でパスによる展開はほぼ期待できず、オフェンスの終端ノードとして機能する構造上の制約を抱えている。

サイズに見合わないリバウンド貢献も長年の弱点として残る。RPG(1試合平均リバウンド)3.5は「平均的な水準」帯(2.5〜5.2本)、TRB%(トータルリバウンド率)5.5%は「平均」帯(6.0%未満)に遠く及ばない。DRB%(ディフェンシブリバウンド率)8.2%は「平均以下」帯(9.9%以下)で、201cmのフォワードとしては守備を1ポゼッションで終わらせる貢献が乏しい。ORB%(オフェンシブリバウンド率)3.0%も「平均」帯(2.5〜5.9%)の最下限である。

守備でのイベント創出力も限定的だ。STL(1試合平均スティール)0.7本は「平均的な水準」帯(0.6〜0.9本)、BLK(1試合平均ブロック)0.6本は「平均」帯(0.6〜0.9本)の下部にとどまり、ボールへ直接干渉して相手ポゼッションを断ち切る力は乏しい。DRtg(ディフェンシブレーティング)115も「平均」帯(114前後)をわずかに悪い側へ外れており(DRtgは低いほど良い)、守備で試合の流れを動かす存在ではない。

2点シュートの精度と総合指標の頭打ちも指摘されるべきである。FG%(フィールドゴール成功率)45.3%は「平均」帯(45.0〜47.9%)の下限に張り付いており、高いTS%は主として3ポイントとフリースローによって支えられている。Net Rating(ネットレーティング)-0.3が示す通り、出場時間帯のチーム収支はほぼ均衡にとどまる。

年齢と役割の縮小も無視できない。32歳を迎えた2025-26シーズンはMPG 29.7分・PPG 18.6得点・USG% 22.8%で、2023-24シーズンのMPG 33.9分・PPG 21.0得点・USG% 25.5%からいずれも縮小している。出場も57試合(25試合欠場)にとどまっており、$32,000,000という年俸規模に対して一次オプション級の生産を求めるのは現実的ではない。

攻撃面の特徴(効率、スペーシング、クリエイト力)

2025-26シーズンの役割は、Off-Ball Shooter(ムーブメントシューター)とShot Creator(アイソレーション・スコアラー)の中間に位置する二次得点源である。USG%(使用率)22.8%は評価基準の「平均」帯(22.0〜25.9%)にあり、1試合12.8本のFGA(フィールドゴール試投数)で平均18.6得点というPPG(1試合平均得点)は「平均」帯(10.0〜19.9)の上端にあたる。負荷としては明確なセカンドオプションの水準である。

ショットの内訳は現代的で、1試合6.1本の3PA(3ポイント試投数)はFGA 12.8本の約半分を占める。3P%(3ポイント成功率)38.9%は「平均以上」帯(36.5〜39.9%)で、201cmの高さから高いリリースポイントで放たれるためコンテストの影響を受けにくく、Stretch Big(ストレッチビッグ)としてフロアを引き伸ばす役割を実際に成立させている。ただし2023-24シーズンの40.2%(elite基準の40.0%以上)と比べると精度はわずかに後退した。

効率を最終的に押し上げているのはフリースローである。1試合5.6本のFTA(フリースロー試投数)と81.4%のFT%(フリースロー成功率)により、eFG%(実効フィールドゴール成功率)54.7%とTS%(トゥルー・シューティング成功率)60.8%の間に6ポイント以上の差が生じている。に対する一撃のドライブと、からのミドルレンジで確実にコンタクトを作れることが数字に表れている。一方でFG%(フィールドゴール成功率)45.3%は「平均」帯(45.0〜47.9%)の下限であり、2点シュートそのものの決定率が高いわけではない。

オフェンスの流れという観点では明確な限界がある。AST%(アシスト率)10.7%は「平均」帯(9.0〜19.9%)に該当し、APG(1試合平均アシスト)2.1、AST/TO(アシスト・ターンオーバー比)約1.0はいずれも「平均以下」帯に属する。彼のタッチはシュートかドライブで完結し、パスによる二次展開はほとんど発生しない。もっともTOV%(ターンオーバー率)10.8%は「平均以上」帯(7.0〜8.4%)で無駄なロスは少なく、ORtg(オフェンシブレーティング)115は「平均」帯(114前後)をやや上回る水準を保っている。

守備・その他の貢献(ディフェンス、ハッスル、リバウンド)

守備の総合値は2023-24シーズンから改善している。201cm・97kgの体格に長いウィングスパンを備え、スモールフォワードからパワーフォワードまでを一人でカバーできるサイズの汎用性は健在で、スイッチを多用するスキームでも穴になりにくい。

ただし数字上のインパクトは限定的である。DRtg 115自体は評価基準の「平均」帯(114前後)をわずかに悪い側へ外れる水準にとどまる(DRtgは低いほど良い)。STL(1試合平均スティール)0.7本は「平均的な水準」帯(0.6〜0.9本)、BLK(1試合平均ブロック)0.6本は「平均」帯(0.6〜0.9本)の下部で、キャリア前半にで見せたような、ポゼッションを直接断ち切るイベントはほとんど生まれていない。32歳という年齢を踏まえれば、横方向の初速でトップクラスのウイングに正対し続ける役割は現実的でなくなりつつある。

非得点面での最大の懸念はリバウンドである。RPG(1試合平均リバウンド)3.5は「平均的な水準」帯(2.5〜5.2本)、TRB%(トータルリバウンド率)5.5%は「平均」帯(6.0%未満)に遠く及ばず、DRB%(ディフェンシブリバウンド率)8.2%も「平均以下」帯(9.9%以下)である。フロントコートに並ぶ選手としてはボックスアウト後のガラス確保をほぼ担っておらず、守備リバウンドの負担は同時起用されるビッグに集中する。ORB%(オフェンシブリバウンド率)3.0%も「平均」帯(2.5〜5.9%)の最下限で、セカンドチャンスの創出も期待できない。総じてNet Rating(ネットレーティング)-0.3が示す通り、出場時間帯のチーム収支は概ね均衡であり、守備側で明確なプラスを生み出す存在ではなく、サイズと規律で失点を大崩れさせない役割に収まっている。

レポート内の数値はすべて下記スタッツと照合済みです。評価表現(「平均以上」等)は用語集のリーグ基準に基づいています。

シーズンスタッツ2025-26

リーグ平均以下リーグ平均リーグ平均以上エリート
出場 57 試合先発 38 試合

基本スタッツ

シュート効率

役割・ボール関与

総合インパクト指標

キャリアスタッツ

12 シーズン

SeasonTmAgeGPGSMPGFGFG%3P3P%FTFT%ORBDRBREBASTSTLBLKTOVPFPTS
2025-26POR32573829.75.8-12.845.32.4-6.138.94.6-5.681.41.02.53.52.10.70.62.12.518.6
2024-25POR31474732.44.6-12.237.32.3-6.336.53.0-3.584.90.62.93.52.10.91.01.42.314.4
2023-24POR30545433.97.1-15.745.12.1-5.140.24.7-5.881.70.72.93.52.80.80.62.12.221.0
2022-23POR29636335.76.9-14.547.52.3-5.740.14.4-5.481.30.83.74.52.40.80.81.82.420.5
2021-22DET28474731.96.3-14.942.61.9-5.435.84.6-5.583.80.63.54.12.40.91.01.82.319.2
2020-21DET27545433.97.4-17.342.92.1-6.135.05.4-6.484.50.64.04.62.80.61.12.02.322.3
2019-20DEN26712426.64.3-8.947.81.4-3.538.92.1-2.875.00.82.73.51.20.70.80.92.212.0
2018-19OKC25807732.75.1-10.349.71.4-3.739.22.0-2.871.01.24.05.21.00.81.30.82.713.6
2017-18OKC2481120.33.0-5.653.50.4-1.429.12.0-3.067.51.12.93.90.70.41.00.71.98.4
2016-17TOT2380419.11.9-4.146.30.5-1.537.11.1-1.861.20.52.12.60.60.41.00.61.95.5
PHI232020.53.0-8.535.30.0-1.00.02.0-4.050.00.03.03.00.00.02.01.52.58.0
OKC2378419.11.9-4.046.90.6-1.537.71.1-1.861.90.52.12.60.60.41.00.51.85.4
2015-16PHI22775226.83.3-7.841.90.5-1.924.02.8-4.265.81.33.44.71.80.71.61.42.89.7
2014-15PHI21651121.21.9-5.435.20.8-2.431.41.8-3.059.10.82.33.01.20.61.01.32.26.3
通算1277628.04.6-10.245.01.4-3.836.73.0-4.076.03.91.60.71.01.313.5
紫字 = キャリアハイTOT = 同一シーズン複数チームの合算数値は1試合平均。出典: NBA公式スタッツ